タバコと病気、特に咽頭がんとの関係

タバコはさまざまな病気の原因になります。ざっと見ただけでも、狭心症や心筋梗塞、高血圧、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性気管支炎、気管支ぜんそく、脳血栓、脳卒中、肌荒れなど、恐ろしい病気を引き起こします。
中でも、タバコと関係のあるのががんです。これも列挙すると、胃、すい臓、肝臓、膀胱、大腸、肺、咽頭、喉頭など、直接間接のいかんにかかわらず、タバコによって誘発されるものが多数あります。特に、肺や喉頭、咽頭は、タバコの煙の通り道なので、喫煙者はがんにかかる率が非常に高いのです。
では、なぜこんなにもいろいろな病気を引き起こすのかというと、含まれている成分が理由です。
タバコには、400種類以上もの化学物質が入っていますが、そのうちのかなりの部分が身体に有害です。
中でも、三大有害物というものがあります。タール、ニコチン、一酸化炭素の3つです。それぞれに特徴がありますから、見ていきましょう。
まず、タール。発がん物質が含まれています。何種類もありますが、主なものは、ベンゾビレン、ジメチルニトロソアミン、メチルエチルニトロソアミン、N-ニトロソノルニコチン、ニトロソビロリジン、キノリン、ヒドラジンなどです。
次に、ニコチンです。非常に毒性が強く、依存性があります。一時脳に快楽をもたらしますが、体への害は計り知れません。
三番目は、一酸化炭素です。体を酸欠状態にします。そればかりか、動脈硬化や心筋梗塞になる確率を高めます。
体に影響を及ぼすのは、この三大有害物だけではありません。他にも種類がたくさんあります。
ということは、何年も、もしくは何十年も喫煙の習慣があった人は、それだけ重い病気にかかる可能性が高いのですから、内科や耳鼻咽喉科の診察を受けるようにしましょう。咽頭がんをはじめ、各種がんはもちろん、そのほかの疾病も早期発見が重要です。

タバコが、さまざまな病気の原因になると書きましたが、どうすればいいのでしょうか。
答えは、単純です。禁煙すればいいのです。しかし、これがななかなかたいへんなのです。
そんな方のために、役立つものがあります。ニコチンパッチやニコチンガムです。ニコチン離脱症状を和らげてくれます。
それ以外では、チャンピックスという薬もあります。効果は二つあります。
まず、ニコチン受容体という脳の部分に結合して、ドーパミンを少量放出させて、快感を与えます。これで、タバコを吸わなくても、満足感が得られ、ニコチン離脱症状を抑えられます。
次に、ニコチンがニコチン受容体に結びつかないようにします。そうなると、タバコを吸っても、快感が得られないので、禁煙できるというわけです。
タバコを止めるためには、どれかを選んで実践することが重要です。それによって、恐ろしい病気を防げるのですから、やってみるだけの価値はあります。
続いて、がんの原因のうち、タバコが占める割合を並べます。
・咽頭・喉頭ー60%~90%
・肺ー72%
・胃ー25%
・肝臓ー28%
・すい臓ー28%
・膀胱ー31%
それから、喫煙者と非喫煙者のがん死亡リスクの差も書いておきます。
・咽頭・喉頭ー30倍
・肺ー4.5倍
・胃ー1.5倍
・肝臓ー1.5倍
・すい臓ー1.6倍
・膀胱ー1.6倍
全体でみると、男性の罹患率が1.5倍高く、女性は1.6倍です。
こうしてみると、喫煙者は煙の通り道に直接触れる咽頭・喉頭や肺のがんにかかる率が高いのがわかります。また、死亡率も格段に違います。
もちろん、喫煙者といっても、人によって、吸う量や間隔が違います。だから、一概にこの数字があてはまるわけではありませんが、やはり禁煙をしたほうがいいことは間違いありません。
つまり、もっとも数字の高い咽頭がんなどだけでなく、健康を損なう疾病にかかりたくなかったら、すっぱりやめてしまうか、せめて本数を減らす努力をしましょう。

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